保護めがねのJIS規格

保護めがねを着用したときに視力に影響を与え、目の疲労、ひいては頭が痛くなるなどの身体の不都合が起こらぬように、日本工業規格(JIS)ではレンズについて以下が規定されており、これをクリアするよう明示しております

光学的特性

1.屈折力(球面屈折力、円柱屈折力)

5_0_1JIS規格ではどのような経線においても、屈折力が0±0.12m-1であることと規定しております。屈折力0±0.12m-1とは、焦点距離【f】に換算すると D = 1/f = 1/0.12、 f≒8.3mとなり、8.3m以上の焦点距離を持つレンズでなければならないということになります(度が入っていないこと)。この程度ですと、目には異常を感じないものです。

JIS規格では、中心から直径40mmの範囲において、どのような二経線間においても屈折力の差が0.12m-1以下であることと規定しております。
屈折力の差は、レンズの表面がきれいな球面でなく、その精度が悪いと生じます(レンズにゆがみのないこと)。また、精度が良いものでもレンズの光学中心から離れるに従って差が出てきます。しかし、いずれにしろJIS規格による数値程度では目には感じません。

2.平行度

5_0_2JIS規格では0.16cm/m以下であることと規定しています。平行度とは、レンズに対して直角に入った光がレンズを通過してずれる角度をいいます。0.16cm/mではレンズを通過した光が1mの地点で0.16cmずれることになります。0.16cm/以下のずれであれば、やはり目には影響がないといえます。

3.透明度

5_0_3JIS規格では視感透過率が85%以上であることと規定しています。視感透過率とは、人が目に見える割合を意味します。例えば、視感透過率が0%であるならば、全く光を通さず何も見えないことになります。JIS規格で規定されている85%以上であれば非常に透明度が高く視力への影響はありません。

耐衝撃性

耐衝撃性直径約22mmの鋼球を1.27~1.3mの高さから自由落下させ、この衝撃によりレンズが割れたり、亀裂が入ったりしないこと。また、レンズが枠から飛び出さないことなどを規定しております。

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